2024年5月の詩と絵
- fwgf9116
- 2024年5月16日
- 読了時間: 1分
星野カレンダー2024の5月のページから「沖縄・アカバナーと少女」という文昭さんの絵と「アカバナーの手紙(たより)」という暁子さんの詩を紹介します。

アカバナーの手紙(たより)
まだ見ぬ 沖縄(うちなー)の海を 描く
あなたの 元に
アカバナーの 手紙が 届く
手紙は 海を越え
厚い鉄格子の とびらを開けさせ
房の中の あなたに届く
あなたは知っていいるだろう
十二万の 沖縄の人々が
今 いっせいに声をあげ
死者たちの 怒りを
ヤマトに 向かって 届けたことを
「日本軍が 自決を 命じた」
ふりしぼる声が そう言った時
私には 確かに 聞こえました
「地の底の骨は
家族に 会いたがって いましたよ」
「誰が 骨を 拾いに行きましたか」
六十年を 引き裂かれた 苦しみで
生きた 深い 沈黙は
この日 怒りに 変わった
あなたは 知っているだろう
沈黙の先には あの戦争が あった
そして その先には
たちはだかる 基地があった
あなたが そこに 手をかかえた時
牙を むき出しにした
ヤマトの姿が あった
地の底の あの戦争と
あなたが 闘った七十年
そして今
ひとつながりの 歴史の中で
消し去られる 汚れた 歴史こそ
我々のものだと
叫ぶ 人 人 人
Commentaires